はじめに
「訪問看護って、医療的な処置をするサービスじゃないの?」
「精神科の人にも訪問看護って必要なの?」
このような疑問をもつ方は少なくありません。
特に“精神科訪問看護”という言葉自体にあまり馴染みがない方にとっては、「何をしてくれるのか分からない」「必要性がイメージできない」という印象を持たれがちです。
本記事では、精神科に特化した訪問看護がどんな人に必要とされ、どんなことをしているのかを、わかりやすくお伝えします。
ご家族や支援者の方、福祉関係者の方にこそ知っていただきたい内容です。
精神科訪問看護とは?
「訪問看護」は、看護師などの専門職がご自宅に訪問して、医療ケアや生活支援を行うサービスです。
その中でも、精神疾患や発達障害、知的障害をもつ方に特化した訪問看護が、精神科訪問看護です。
病気や障害があることで、社会や家庭での生活に困難を抱える方々の「生活を支える医療」が主な目的です。
💡身体の病気には“病院や訪問診療”がありますが、心の病気にも“訪問”での支援が必要です。
どんな人が対象なの?
精神科訪問看護の対象となるのは、以下のような方です:
- 統合失調症、うつ病、双極性障害などの精神疾患がある方
- パニック障害、不安障害、PTSDなどで外出が難しい方
- ASD(自閉スペクトラム症)、ADHDなどの発達障害がある方
- 知的障害があり、医療的支援が必要な方
- 医師の指示があり、在宅での医療的ケアが必要な方
また、年齢や障害手帳の有無に関わらず、主治医の指示があれば利用可能です。
精神科訪問看護で「していること」
では、実際に訪問ではどんなことをしているのでしょうか?
ここでは、れむりあの訪問看護の実際に基づいた内容をご紹介します。
① 服薬支援と体調の観察
精神科治療の中心は薬物療法です。
しかし、薬を「正しく・継続的に」服用することが難しい方も多く、訪問看護では服薬の確認・支援・副作用チェックを行います。
また、表情・話し方・生活リズム・食事・睡眠などから、再発や体調変化の兆しを早期に察知することも、重要な役割です。
② 不安の軽減と関係性づくり
精神科の訪問では「話を聴く」ということに多くの時間を使います。
たとえ言葉数が少なくても、その人のペースを大事にしながら関係性を築くことが、支援の土台になります。
たとえば──
- 朝起きられず生活リズムが乱れている方に、朝訪問して一緒に朝食をとる
- 幻聴がある方に「大丈夫ですよ」と声をかけて、不安を軽減する
- 就労や人間関係の悩みを定期的に聴くことで、自己理解を促す
その人の“安心の基地”となる存在になることが、精神科訪問の大切な価値です。
③ 生活支援・社会とのつながり
一人で買い物に行けない、一人で病院に行けない、人と話すのが怖い──
そんな方の「できること」を増やしていくのも、訪問看護の目的です。
たとえば:
- 病院への同行受診(必要があれば)
- 一緒に散歩をして外出の練習
- 家事や生活リズムのアドバイス
- 就労支援や福祉サービスとの橋渡し
🧩 れむりあでは、「遊ぶように寄り添う」支援を心がけています。
たとえば、トランプやボードゲームなどを一緒に楽しみながら、心の距離を縮めています。
訪問看護は“医療”でもあり、“人と人との関係”でもある
「医療」と聞くと、注射や点滴をイメージされる方も多いかもしれません。
しかし精神科訪問看護では、“信頼関係”こそが最大の支援です。
初めはうつむいていた方が、少しずつ表情を取り戻し、
言葉が少なかった方が、「また来てね」と笑ってくれるようになる。
そうした小さな変化を積み重ねていくことが、精神科訪問看護の本質です。
よくある質問(Q&A)
Q. 訪問は週に何回?時間は?
→ 医師の指示により、週1〜3回が多く、1回あたり30分程度です。
Q. 家族も話を聞いてもらえますか?
→ はい、ご希望があればご家族との時間も設けています。
Q. 訪問看護はどうやって利用すればいい?
→ 主治医または地域の相談支援専門員・ケアマネジャーにご相談ください。れむりあへ直接のお問い合わせも可能です。
おわりに
精神科訪問看護は、「病気を治す」のではなく、「人として生きる」ことを支える医療です。
そしてそれは、誰かがそばにいることで、
「ひとりじゃない」「自分のままでいていい」と感じられることにつながります。
まだまだ知られていない支援の形ですが、必要としている人はたくさんいます。
れむりあでは、まるで友人が遊びに来るような、安心できる訪問を心がけています。
もし身近に悩んでいる方がいたら、そっと訪問看護の存在を伝えてあげてください。

